ONE SIDE LOVE



「だいたいさぁ、何で素直に将士に会いたいって言わないの?」


星也には私の気持ちを伝えてなくてもとっくに気付かれてしまっていた。


だから星也が将士と会う時は必ずといっていいほど私を誘ってくれる。


お節介だとは思うけど、私の事を一番理解してくれる星也は唯一無二の存在で、きっと逆の立場だったとしても同じことになっていただろう。


「だって、将士は私に会いたいわけじゃないし…星也との約束なのに私が来るって変じゃん。」


こんな臆病な自分が嫌になる。
もっと図太く生きられたらどんなに楽だろうか。


「結月だって将士の友達じゃん。俺が良いって言ってんだから結月はおとなしく来たらいーの!」


そう言った星也から頭をなでられるのは良いのだけれど、視線が痛い程突き刺さる。


「嫌がられたら星也のせいだからねっ!」


そう言って星也の手を払いのけると帰り支度を始め、ホームルーム終了とともに私は隣のクラスの星也のもとに行った。



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