感情失者

「あ・・・体調大丈夫?」

カーペットの上から起き上がり、直樹はベットに近づいた。

そして、ガン見している少女から視線ん逸らし直樹は心配そうに聞いた。

しかし、

「・・・」

少女は無視をした。

「あ、もしかしてお腹空いた?パン食べる?」

「俺、宮野直樹。高2で16歳。成績は下の下なんだ、ハハハッ・・・」

彼が必死に何を問いかけても、彼女は無言を貫いた。

(あ、もしかして・・・)

この子は喋ることが出来ないのかもしれない、という一つの可能性に気づいた直樹は急いで紙とペンを用意し少女に渡した。



しかし、それでも彼女は無言だった。

また、無表情で眉も全く動かさなかった。


(無言無表情無感情・・・)


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