キミの背中。~届け、ラスト一球~
優しい夜空
翌日の土曜の朝、平日から解放され目覚ましをかけずに昼過ぎに寝ざめたあたしは、すぐに枕横で充電していたスマホを確認する。
寝ぼけ眼の目をシュパシュパと瞬きさせ画面を見ると、草太からラインが来ていた。
8時20分に「おまえ、なんかあったの?」と、草太らしい短い言葉。
あたしはまだベッドに横になったまま、「別に?何で?」と同じように短く返す。
すると、あたしのメッセージの横にすぐ『既読』と表示され、あまりの速さに思わず笑ってしまう。
今日も朝から部活だったんだよね?今は昼休憩中なのかもしれない。
草太からの返事はすぐに送られてきた。
『いや?昨日急に焼きうどん食べたいとか言いだしたから、気分沈んでんのかと思って』
草太からのメッセージを見て、ひとり鼻で笑う。
やっぱり、草太には何でもお見通しだ。