キミの背中。~届け、ラスト一球~


「結果うんぬんよりも、今、野球を出来てることに幸せ感じてんじゃないかってさ」


今、野球を出来てることに幸せを感じる……。


「まぁ、何が言いたいかと言うと、新堂もやりたいことを素直にやればいいんじゃないかってこと。変なプライドとか捨ててさ」


やっぱり……。


それを言いに来たんだ、陵雅さん。


草太から聞いたんだね。


あたしが何か心に抱えてるって……。


草太のバカ……。


勝手に人に話すなんて……。


「ごめん。詳しい事はわからないのに、出しゃばったことして。だけど、何もしないこの時間がすごくもったいないと思ってさ」


「………」


「俺、野球が好きで今必死になって練習してるけど、将来野球で食っていけるなんて思ってないよ。今は部活中心に世界が動いてて授業中なんて寝てるから成績もたいしてよくないけど」


陵雅さんが鼻で笑う。



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