素直になれない俺を許して
「キスしてもいい?」




「えっ?」




そう口にしたときにはもう上田くんは私の目の前に立っていて少しだけ私を見下ろした。




そして両肩に手を置いて顔を近づけて私の唇に唇を合わせた。



一瞬。ほんの一瞬で何かよくわからなかった。




「・・・じゃ。俺、部活あるから」




また私をポツンと1人教室に残して上田くんは部活に行ってしまった。


今のなんだった?



私の耳に残るのは微かなリップ音。
私、上田くんとキスしちゃったんだ。
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