失った大切
『奈月)でも、うち…いいんだ
お姉ちゃんとお兄ちゃんいるし
それに、姪が3人もいるんだよ?』

姪??3人??

『一颯)まって?一番上、何歳?』

『奈月)え?んーと、28かな??』

一回り違うんだ
そりゃあ、そうだよね?

『奈月)因みね?
一番上はお姉ちゃんとお兄ちゃんなんだよ?』

『一颯)つまり…双子なんだ』

私の言葉に笑顔で頷くなっちゃん

すごいなぁ、
そりゃあ、姪が3人もいるはずだよ

そんなことを話しているうちに電車が来て私たちは電車に乗り込むと
昼なのに満員に近くて
なっちゃんが痴漢に遭わぬように私はなっちゃんを壁側にして壁に手をついてなっちゃんを守っていた



電車が目的地ではないが
終電に着くと私達、乗客はゾロゾロと降りていく

そして、降りた後なっちゃんが口にしたのは


『奈月)いっちゃん、紳士みたい』


満面の笑みのなっちゃんに
苦笑いを漏らす私…
紳士かぁ……やだな。

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