くすんだ空を見上げれば
神谷の家に戻って
さっきとは違う明るい表情の神谷と私を見た紅葉は
「良かった…」と小さく呟き
もう十分に飲むペースが早いのに更に早くなった。
神谷も美味しそうにガブガブ飲んでいて
でもその姿は微笑ましかった。
私は普段飲む事ないから四本近く飲んだ所で
泣き疲れか、安心か、分からないが究極の睡魔に襲われて紅葉の布団で爆睡してしまった。
気付けば朝で、寝室には私しか居なかった。
リビングへ行くと四人は床やソファーで寝ていて
空き缶が昨日より散らばっていた。
そしてとてもお酒臭い部屋。
生憎今日は雨で窓を全開に出来ないのが悔しい。