くすんだ空を見上げれば

時刻は十時で、みんなを起こさないように部屋を片付けて近くのスーパーに買い物をしに出た。


冷蔵庫にはお酒しかなくて、台所には調味料や鍋とかもあったから食材を買いに。

紅葉からお礼をしたが私もしないと…。



きっとみんな飲みすぎてるだろうから軽く食べれる物にしよう。






家出をした事は良い事ではないかもしれないが
私にとってはとても良い事で
色々大変だったけど何故か

解放された
って思う。


今後は更に大変だろうけどきっと楽しい事も多く
気を使う事が減るだろうから。






何を作ろうか悩んで、やっと食材を買って帰った時にはレイタさんが起きていた。



「あ、おはようございます」
神谷には敬語なんて使った事ないのに自然と敬語で話していた。


「おはよう、どっか行ってたの?」
「はい、ご飯作ろうと思って…」

「まじで?嬉しいな~」

レイタさんはとても優しそう。
紅葉には負けるが金髪が良く似合っている。
それにしてもみんなカッコ良い。類は友を呼ぶってこの事なのかな?
違うかな…。





慣れない台所でご飯を作っているとサトルさんも神谷も起きて、紅葉だけがまだ夢の中。



昼頃に起こしてみんなでご飯を食べた。
自分で作ったけど凄く美味しく感じた。

会話の絶えない食卓は初めてで楽しかった。


< 115 / 123 >

この作品をシェア

pagetop