くすんだ空を見上げれば

「俺明日から学校行くけど、補習中ならサボれないね!」

「うん…
会えなくなるね…」


小さくポツンと言うと神谷は優しく笑って
「会えるよ」って言った。





家まで送ってもらって
神谷は来た道を戻って行った。




…紅葉とどっかで待ち合わせしてるんだ…。




わざわざ送ってくれた…。





その優しさと
会えた喜びと
笑顔が頭から離れなくて

胸の高鳴りを抑えながらお風呂へ入った。


のぼせたのかな…?

暫く顔が赤かった。








お風呂から出て、神谷にお礼を言おうと思いメール画面を開いた。




前は神谷がメールを打ってくれたから
もしかしたらビックリするかな?





《送ってくれてありがとう!私メールのやり方覚えたよ!!》

それだけ打って送った。



私…




また顔が熱くなってきた…。




これはのぼせたのかな…?







沙恵は七時四十分に待ち合わせをした。

布団に入ると携帯が鳴った。


神谷からのメール。

つい顔がニヤけてしまう。




《遅い時間に一人で歩いたら駄目だからね!
お休み♪》




何で一人で歩くのが駄目なのか分からないけど
メールが返ってきた事が嬉しくて

ドキドキした良い気分のまま眠りについた。


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