くすんだ空を見上げれば

出てリビングへ行くと少し荒れていて台所なども汚れていた。




訳も分からず部屋へ戻ると紅葉が居なかった。


明日の準備をしてると紅葉がコンビニの袋を持って私の部屋へ来た。





「俺の部屋おいで」

久々に紅葉の部屋へ入った。


「リビング…
どうしたの?」

「あー、見ちゃったの?あいつら喧嘩してさ。
もうぐちゃぐちゃだったんだよ。

だから楓に帰ってほしくなくて」


その話だったんだ…。





「まぁ、暫くしてから母さんが出て行ったの聞こえて、親父とちょっと話したんだ」

コンビニの袋から弁当を出して私に渡してくれた。




「まぁ、この話は楓が補習終ったら言うよ。色々あるからな!」

「補習…知ってたんだ」

神谷が言ったのだろう。




「で?
楓の話は?」


「あ…うん」



改めて聞かれると恥ずかしい。




でも大親友の紅葉なら
あの怒りようの理由を知ってるかもしれない。






苦しいのは嫌だ。

学校での事、公園に行く前の事、全てを話した。





紅葉は私より先に弁当を食べ終わり
窓を開けて煙草を吸いながら何かを考えているようだった。




私が食べ終わるのを確認するとゆっくり話し出した。


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