くすんだ空を見上げれば
「気になるならメールしたら?」
「…」
メール…。
私からするのは何だか嫌だ。
コワイ。
返事が来なかったら…?
会うのがコワイ。
もしあの女の人とまた付き合うって言われたら…?
もしかしたら今日は学校休んであの人と一緒に居るかもしれない。
「あまり気にする事ないよ?」
「…うん」
私にとってそんな簡単な問題じゃない。
神谷を怒らせた。元カノが現れた。
怒った理由は元カノの話で。
あの人の事じゃないのかもしれない。
だけど…。
私よりはあの人の方が神谷を知っている。
怒ると思わなかったんだ。
もっと知りたくて
色々な面を見たくて。
知った所で過去は変わらない。
ただの嫉妬。
身勝手な私。
どんな答えを望んでたんだろう?
神谷に何て言って欲しかった…?
もう分からない。
頭に焼き付いて離れないモノは
あの女の勝ち誇った笑み。