くすんだ空を見上げれば
「ねぇ、それは嫉妬だよ!?
女の人に嫉妬して先輩とうまく行かなくなるって、相手の思うツボじゃない?
好きだからそうなるのは分かるよ。でも、もっと素直にならないと。
このままでいいの?」
「…」
今の言葉が胸に染みて涙がボロボロ出てきた。
仲直りしたいよ。
こんな形で終わりたくない。
私を変えてくれた神谷とこのまま離れていくなんて嫌だ。
せめて友達で良いから一緒に居たいよ…。
色々な事がありすぎて
そのまま荷物に埋もれて眠ってしまった。
目が覚めたのは昼頃だった。
「沙恵…ごめんね、なんかいっぱい寝ちゃった…」
「おはよ♪
ご飯食べよ!!いっぱい食べて元気出さないと!」
「うん」
初めての沙恵の手料理。
美味しかった。
だけど私の心は満たされない。
ポッカリ穴が開いてしまったかのように。