黒白世界
「ほんっと、可愛い"女の子"なのに勿体無い。あ、もしかして二重人格とかですかァ~?」
「いえ、まさか。……あ、でも。自分はここ暫くずっと病院暮らしなもので。病だという自覚すら薄れてきているの」
しゅん…と、落ち込む演技をする。
ほれ見ろ。金髪童顔ふわふわ系男児も自分の顔をまじまじと見てきた。
こいつ……チョロいな。
だけどこの金髪童顔ふわふわ系男児から出た言葉は意外なものだった。
「君って、今まで一体どれほど嘘をついたんですかァ~?」
思わず、男の【ナツメ】を出しそうになってしまった。
自分のオンオフを今まで見破れた奴なんていなかった。
胡座姿は見られるものの、男の【ナツメ】を、一瞬でも見られたのは今日が初めて。不覚。
「なんの……ことかな?」
それでもその動揺を感ずかれないように作り笑いをして、どうやってこの金髪野郎を追い出そうか考えていた。
なのに、
「今時の子って、嘘をつくのが下手なんですねぇ……ナ・ツ・メ・ちゃん」
「……っ!」
危険信号が知らせてる。
こいつは、"アイツ"より危険だと。
「いえ、まさか。……あ、でも。自分はここ暫くずっと病院暮らしなもので。病だという自覚すら薄れてきているの」
しゅん…と、落ち込む演技をする。
ほれ見ろ。金髪童顔ふわふわ系男児も自分の顔をまじまじと見てきた。
こいつ……チョロいな。
だけどこの金髪童顔ふわふわ系男児から出た言葉は意外なものだった。
「君って、今まで一体どれほど嘘をついたんですかァ~?」
思わず、男の【ナツメ】を出しそうになってしまった。
自分のオンオフを今まで見破れた奴なんていなかった。
胡座姿は見られるものの、男の【ナツメ】を、一瞬でも見られたのは今日が初めて。不覚。
「なんの……ことかな?」
それでもその動揺を感ずかれないように作り笑いをして、どうやってこの金髪野郎を追い出そうか考えていた。
なのに、
「今時の子って、嘘をつくのが下手なんですねぇ……ナ・ツ・メ・ちゃん」
「……っ!」
危険信号が知らせてる。
こいつは、"アイツ"より危険だと。