ローズクォーツ
アクアマリン
「オレ、お前が好きだ!」
朝のうららかな日のあたる教室で突然響いた告白の言葉。
「ずっと好きだった…。女子が好むようなロマンチックなことは言えないけど、ただ、お前が好きだ…。好きなんだ…。」
シーン……__。
静寂のなか、一人の少女の声が響いた。
「あたしも……。北沢のこと、好きだから…。」
アイツは、その少女_柚季のシャツの襟元をつかむと、自分の腕に引き寄せ、
唇と唇を重ね合わせた。
「ヒューッ!熱々!」
「教室でキスするなんてあり?」
ざわめく朝の教室。
アイツと柚季はうつむいたり、目線を泳がせたりして落ち着かないでいる。
…憎い。妬いてしまうほど幸せそうな顔。
喉元が焼きつけられてるようになり、熱く、苦しく。
目から雫が落ちそうになる。
泣いたら負け…__。
とっさにそう思って、泣き出したいのをぐっとこらえ、
静かに教室を出た。
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