2ndアルバム〜あの日の鼻歌〜
作品の搬出をしてから、俺はなんとなく楠木に気まずい想いを抱いて勝手にぎくしゃくしていた。





「キョースケ、最近顔色悪いよ?
ちゃんと寝てる?」



馬鹿がこっちを覗き込んでくる。

大きなお世話だ。





「関係ねぇだろ…」

「関係なくないわよ。
調子悪そうな幼なじみほっとけない」



…なんで微妙に顔が赤くなってんだこの女。
………気持ち悪い。




立ち上がると少し目眩がした。













ここのところちゃんと眠れていない。

でもそれを正直にこの男女に言うのは癪だったから、俺は黙って教室を出た。
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