2ndアルバム〜あの日の鼻歌〜
「あれ?キョースケ?」
県立美術館を出た所で後ろから金高の声が聞こえた。
「うわ、なんだよ」
「何よ"うわ"って…私は毎年美術部の入賞作品は見に来てるの!」
「…ふーん」
そのまま並んで歩き出す。
何年かぶりに、俺は幼なじみの顔をちゃんと見た。
長い睫毛。
色素の薄い髪と目。
今の高校生には珍しい化粧をしていない、しかしその必要を感じない顔立ち。
そういえば、昔はよくその派手顔が原因で男子にからかわれたりしていたっけ。
いつの間にか、落ち着いた女の顔になっていた。
「…なんかすっごい久しぶり」
「…………は?」
「二人でこうして歩くの。
小学校の時はあんなに仲良かったのに、騒がれてからはなんかつんけんしちゃって…」
「気にすることじゃなかったよね」と苦笑する金高は鼻唄混じりに歩を進める。
同じくらいだった背は、俺の方が頭一つ位大きくなり…
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県立美術館を出た所で後ろから金高の声が聞こえた。
「うわ、なんだよ」
「何よ"うわ"って…私は毎年美術部の入賞作品は見に来てるの!」
「…ふーん」
そのまま並んで歩き出す。
何年かぶりに、俺は幼なじみの顔をちゃんと見た。
長い睫毛。
色素の薄い髪と目。
今の高校生には珍しい化粧をしていない、しかしその必要を感じない顔立ち。
そういえば、昔はよくその派手顔が原因で男子にからかわれたりしていたっけ。
いつの間にか、落ち着いた女の顔になっていた。
「…なんかすっごい久しぶり」
「…………は?」
「二人でこうして歩くの。
小学校の時はあんなに仲良かったのに、騒がれてからはなんかつんけんしちゃって…」
「気にすることじゃなかったよね」と苦笑する金高は鼻唄混じりに歩を進める。
同じくらいだった背は、俺の方が頭一つ位大きくなり…
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