2ndアルバム〜あの日の鼻歌〜
両親は子供思いで、学校でいじめにあってるわけじゃない。


ごく普通の、満たされた人生。


そんな中で私は、水面に一石を投じるように自傷行為をしていた。





左の腕に長く伸ばしたカッターの刃を軽く押し付け、一気に引く。

引っ掻いたような線が出来て、数拍遅れて赤い血玉が膨れてくる。



脳を麻痺させるような鈍い痛みに、私はしばし目を閉じた。








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