2ndアルバム〜あの日の鼻歌〜
二人分の朝食を作り、一人分はラップをかけてから自分の分を食べて片付ける。



制服を来てマンションを出るとさっきよりも空は幾分か明るかった。














自転車で学校へ向かう途中、顔なじみの奴らを見つけた。

隣に並びながら声をかける。



「よう、相変わらず早いな」
「そっちこそ。
毎日朝練大変だね」

「オハヨー…」



俺の方を向いて笑うのはクラスメートの柏原と九ノ月。
いつもの事ながら柏原はこの時間に学校へ来て何をしているのかと聞いてみれば勉強だそうだ。


なんでも家で勉強したくないから朝早く来てやるらしい。



さすが成績トップ。
習慣が出来上がってる。







九ノ月は自分の彼氏と一緒に居たいが為に来てるだけだろう。
今も柏原の自転車の後ろに乗って舟を漕いでいる。



「おい柏原、彼女落ちそうだぜ?」
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