2ndアルバム〜あの日の鼻歌〜
柏原はなんて事なさそうに「ああ」と返事をしてから普段通りの笑顔を俺に向ける。
「落ちたら落としたまま行くから良いよ」
「!」
柏原の後ろでうつらうつらしていた九ノ月が弾けるように柏原のシャツを掴む。
会った当初は型にはまったような優等生だった柏原だが九ノ月と付き合い出す辺りから少しずつ雰囲気が変わっていったと思う。
そういえば…
「お前ら付き合い出したのっていつからだっけ?」
「高一の夏!
もうすぐ一年!」
威勢よく九ノ月が答える。
一年か。そこそこ続いてんだな。
「勾坂は?彼女とかは」
信号待ちの間に柏原が話題を振る。
「いんや、全っ然」
普通に答えると九ノ月が「えー!?」と高い声をあげる。
柏原がうるさそうに顔をしかめた。
「勾坂クン彼女いないの?
めっちゃモテるのに!?」
「モテるだけ付き合ってたらただのタラシだろ」
俺への質問に柏原がうんざりとした顔で突っ込む。
九ノ月はめげる様子はない。
「じゃああの子は?
たまに会いに来てる樹心のモデルさんみたいな…」
樹心学園は幼等部から大学まで一貫された国内有数のエリート学園だ。
学力以外に入学条件に特殊なものがあるらしくとにかく広範囲のジャンルで大物が卒業生となることが多い。
そんなところに通ってる知り合いでよく学校に来る奴といえばすぐ当て嵌まる人物像が浮かび上がる。
「ああ、幼なじみ」
「落ちたら落としたまま行くから良いよ」
「!」
柏原の後ろでうつらうつらしていた九ノ月が弾けるように柏原のシャツを掴む。
会った当初は型にはまったような優等生だった柏原だが九ノ月と付き合い出す辺りから少しずつ雰囲気が変わっていったと思う。
そういえば…
「お前ら付き合い出したのっていつからだっけ?」
「高一の夏!
もうすぐ一年!」
威勢よく九ノ月が答える。
一年か。そこそこ続いてんだな。
「勾坂は?彼女とかは」
信号待ちの間に柏原が話題を振る。
「いんや、全っ然」
普通に答えると九ノ月が「えー!?」と高い声をあげる。
柏原がうるさそうに顔をしかめた。
「勾坂クン彼女いないの?
めっちゃモテるのに!?」
「モテるだけ付き合ってたらただのタラシだろ」
俺への質問に柏原がうんざりとした顔で突っ込む。
九ノ月はめげる様子はない。
「じゃああの子は?
たまに会いに来てる樹心のモデルさんみたいな…」
樹心学園は幼等部から大学まで一貫された国内有数のエリート学園だ。
学力以外に入学条件に特殊なものがあるらしくとにかく広範囲のジャンルで大物が卒業生となることが多い。
そんなところに通ってる知り合いでよく学校に来る奴といえばすぐ当て嵌まる人物像が浮かび上がる。
「ああ、幼なじみ」