2ndアルバム〜あの日の鼻歌〜
「ただの幼なじみがあんなにしょっちゅう会いに来るかなぁ?」



なお食い下がる九ノ月に俺は思わず苦笑した。





「俺もそいつも実家隣の県だからさ。
ルームシェアしてんの」


そこで柏原は納得した顔をした。
しかし九ノ月は興味が尽きないらしい。



「ルームシェア!?
年頃の男女が一つ屋根の下!?」

「香奈子、おやじ入ってる」

すぐさま柏原が突っ込む。


「…なんにもないの?
本当に?」

「ないな。なぁんも」




俺が即答すると九ノ月はあからさまにがっかりした。


ちょうど学校に着いたから、キリもよくそこでその話題は終了した。




駐輪場で、自転車のブレーキの調子が悪い事に気が付いた。

直しとかないとな。



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