密と蜜~命と共に滴り堕ちる大人の恋~
『……うーん、眩しい』
寝る前は必ず遮光カーテンを閉めているのに。
そう思いながらまだ眠りから覚めていない重厚な瞼を開くと、朝陽が一気に降り注いできた。
ミラーボールのようにキラキラ輝いている朝陽の目映さ。
低血圧で365日ほぼ毎朝憂鬱なのに今日は晴れやかで最高な気持ち良さ。
『嗚呼、美しい。不思議の国みたい』
なんて、どこかの王女様風に微笑んだ私の余裕がシューっと音を立て、風船のように一気にしぼんだ。