密と蜜~命と共に滴り堕ちる大人の恋~
 これだけ歩いてきたのだから、少し休みたい。それがラブホでも構わない。


 そう思った私は目の前にある華奢な背中にしがみついた。

「……私、恋愛対象になれるの?」

「勿論。僕、お子さまランチはもう卒業しましたから」


 吉沢くんの背中は立派な男の匂いがした。しかも、しがみついているとその匂いと体温が身体を刺激して気持ちいい。

「吉沢くん……」

 私は頬をその背中にあてた。


「今度、ゆっくり舐めてあげます。部長には内緒で」


 吉沢くんは部長と私が付き合っているリアルをその真っ直ぐな瞳で見抜いていたのだ。



「その時はストッキング脱いでくださいね、鮫島先輩。……生クリーム塗りたいから」






【悪戯な後輩*END】



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