密と蜜~命と共に滴り堕ちる大人の恋~
一緒に飲んだその檸檬ソーダの味で屋上で交わしたキスを思い出した私と松重先輩は、別れ際に二度目のキスをした。
そしてもう一度、私から三度目のキスをした。
零れ落ちそうなオレンジと檸檬の間を行き来する夕刻の中で……。
その一ヶ月後、松重先輩がサッカー部のマネージャー、藤崎さんと二人きりで海へ行ったという噂を聞いた。
信じられなかった。信じたくなかった。私たちは彼氏と彼女。恋人同士だと思っていたから。
でも、真実はひとつ。
「本当だよ」
松重先輩が私の問いかけにそう答えた。
嘘でも「違う」と言ってほしかったのに。
松重先輩と藤崎さんは中学生の頃から付き合っていたのだ。
そしてもう一度、私から三度目のキスをした。
零れ落ちそうなオレンジと檸檬の間を行き来する夕刻の中で……。
その一ヶ月後、松重先輩がサッカー部のマネージャー、藤崎さんと二人きりで海へ行ったという噂を聞いた。
信じられなかった。信じたくなかった。私たちは彼氏と彼女。恋人同士だと思っていたから。
でも、真実はひとつ。
「本当だよ」
松重先輩が私の問いかけにそう答えた。
嘘でも「違う」と言ってほしかったのに。
松重先輩と藤崎さんは中学生の頃から付き合っていたのだ。