密と蜜~命と共に滴り堕ちる大人の恋~
 嫌な夢から目が覚めると無性に甘いものが欲しくなる。私の必然的な脳内欲求。

 いつもの赤い箱に入った濃厚な甘さのアーモンドチョコを買いに近くのコンビニへ向かった。


 寝不足だからか身体がふらついて足がもつれる。膝が鉄の塊のように重くて真っ直ぐ歩けない。


 倒れないように立ち止まり壁に手をつくと、足元の白線がソフトクリームのように柔らかく歪んで見えた。



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