密と蜜~命と共に滴り堕ちる大人の恋~
 そして、ちょっと自棄になって年齢を詐称しキャバクラで働き始めた。

 自棄になって、というのは始めだけ。一年、二年と時が経つにつれ、それは私にとって普通の職業になっていた。
 
 恥じる事もない。

 ひとりで生活していく私なりの手段だったから。


 苦手だったアルコールも強くなり、自分から飲むようになった。

 男性に対する恐怖心も自らの力で涙のように拭い去った。


 こんなに頑張ったけど私の終わりはもうすぐ訪れる。

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