密と蜜~命と共に滴り堕ちる大人の恋~
 残ったのは故障した肩の痛みと、意味のないこの広い肩幅。賞状やトロフィー、メダルという過去の輝かしい栄光だけ。

 
『おまえなら平気だろ』

 そう思われている事を否定したいとも思わない。


 『私、弱いんです守ってください』なんて、目を潤ませて可愛く微笑めないから。

 儚く微笑めないから。

 華奢にはなれないから。


 私は強がりで意地っ張りな私でいるしかない。


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