切ないほどの片想い
「ハァ…疲れた…」
どれくらい走ったかな…?
背中にはまだ春だと言うのに
うっすらと汗をかいていた。
「暑い。」
額の汗をぬぐいながら
ふと、腕についている時計に目をやった。
「うそでしょ?」
驚きを隠せない…
なぜなら、今日は入学式‥‥
始まる時間は8時
今は…
「し、7時45分‥‥。」
ついてない。
朝は竜也にひどいこといったし
入学式には遅れるし…
もともと、私が素直になれないのが
いけなかった…
「素直になりたい…」
つい、声に出してしまった