花の名前
一度だけ。

たったいちどだけ、

トモと明け方の海に来たことがある。



2人だけの初めての旅行が嬉しくて。


寝つけずにいたあたしたちは、


まだ薄暗い、真夏の朝の空気の中で、

たくさんの話をした。


波の音は、おだやかにあたしたちの中に響いた。


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