花の名前
3
あの、思い出の海は、
ちっとも変わっていなかった。
2年前に、トモと来た海。
あの時も、今と同じで、夏の始めだった。
海へ下る階段の隅っこに腰を下ろして、
水平線を眺める。
小さな港の近くの海岸で、いわゆる観光地では無いためか、
夏休み前の平日の今日は、
あたし以外に、人はぜんぜんいなかった。
車椅子の男の子と、その両親だろうか?
優しそうな男の人と、女の人が、並んで海を見ていた。
なんだか、いい光景だなぁと思った。
きっと、あの家族にもいろいろ辛いこともあったんだと思う。
だけど、両親の、男の子を見守る目が、とても優しい。
あれは、乗り越えた強さなんだろうか?
ちっとも変わっていなかった。
2年前に、トモと来た海。
あの時も、今と同じで、夏の始めだった。
海へ下る階段の隅っこに腰を下ろして、
水平線を眺める。
小さな港の近くの海岸で、いわゆる観光地では無いためか、
夏休み前の平日の今日は、
あたし以外に、人はぜんぜんいなかった。
車椅子の男の子と、その両親だろうか?
優しそうな男の人と、女の人が、並んで海を見ていた。
なんだか、いい光景だなぁと思った。
きっと、あの家族にもいろいろ辛いこともあったんだと思う。
だけど、両親の、男の子を見守る目が、とても優しい。
あれは、乗り越えた強さなんだろうか?