なにぬねのんびり屋
会長くんへ
こんにちは。去りゆく君に私からの送辞を伝えるべく筆を取りました。
私から君に言いたいことは、ただ一つです。
たまには誰かを頼ってください。
君はとても我慢強く、自分を偽るのが得意です。
確かにそれは、この世の中を生きていく上で役に立つスキルかもしれません。
しかし、それによって会長くん自身が苦しめられたら本末転倒です。
会長くんがみんなの理想の姿を演じなくてもいいんです。
全てをさらけだせとは言いません。
ただ、理想の姿でいようとすることに疲れてしまわないように、素直な気持ちを吐き出せる、本当の君を受け入れてくれる相手を見つけて、頼りなさい。
きっと、西野くんもひぐち君も武藤くんも、その相手になってくれると思います。
頼れる相手がいるのなら、思い切って頼りなさい。
そのための友だちです。
もし、誰にも明かせないけど誰かに聞いて欲しい時がきたら、私を頼ってください。
そのための先生です。
特に心配はしていませんが、あまり無理をしないように、身体にはくれぐれも気をつけてくださいね。
きっちりしたあなたは確かにみんなの理想の生徒会長でしたが、口の悪い枝並翼くんも、私の自慢の生徒です。
私はいつでもあなたの味方です。
卒業おめでとう!
中島希美より