なにぬねのんびり屋

本当に外に出ようとするのぞみを捕まえてリビングまで引きずってきた。

このテンションならどれだけ雨が降っていようと風が強かろうと平気で飛び出していくだろう。


無邪気なのは可愛いが、好奇心に対して素直すぎなのはすこし困りものだ。



「こら、雷落ちたらどーすんのよ。」


「大丈夫だよ!落ちないから!」


「なんの根拠もないでしょうに。」


「でも稲妻見たい…」


「どんだけヘコんでんのよ。…わかった、お家の中から見なさい。カーテンから覗けばいいでしょ?」



だからそんなピュアまっしぐらな瞳で見つめないで。

いや、可愛いけどさ?ものすごく可愛いけどさ?!



「うん!写メれるかなー?」


「…写メれるといいねー。」



嬉々としてカーテンの中に潜り込んでいくのぞみに頬が緩む。

きっと綺麗に写メれたら明日にでも生徒たちに自慢するんだろうな。


「うひゃあ!音がすげー!!」



もはやゴロゴロじゃなくドガーンと鳴った雷に、一際嬉しそうな悲鳴を上げる。


俺のお嫁さんは今日も無邪気に可愛いです。



END



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