なにぬねのんびり屋
「先生、何してるんですか?」
「……やあ会長くん。いらっしゃい。」
ある日の昼休み。
のぞみ先生に模試について質問しようと、英語科準備室を訪れた。
まぁ、模試の質問なんか一緒にお昼ご飯を食べるための口実でしかないが、そこはあえて公表することでもない。
準備室に入ると、のぞみ先生は棚と壁の隙間と言うだいぶ変なところに納まってお弁当を食べていた。
「どうしたんだい?なにか質問?」
サッと立ち上がり、何事もないかのように隙間から出てきたが、不自然すぎますよ先生。
「…なんでそんなところに?」
「え、あぁ、まぁ、気にしないでおくれ!」
「いや気になりますよ。なんであえてそんな狭いところに。」
ただでさえ狭いのに、準備室と言うことで資料などの物に溢れ、みんなで片付けてやっとまともに仕事ができる環境にしたような部屋だ。
そんな隅っこにいたら窮屈だろうに。