なにぬねのんびり屋
「のぞみ、ちょっと散歩行こうか。」
いつものようなただいまーという声に、玄関にいき、笑顔の凌斗さんからカバンを受け取ると、いきなりそんなことを言われた。
「へ?どうしたんですか急に?」
「まぁまぁいいから。ご飯食べたら行こう?夜の散歩もたまにはいいもんだよ?」
「……?まぁ、いいですけど?」
よくわからないまま、着替えている凌斗さんを待ちつつご飯の準備をする。
なんだって急に散歩だなんて言い出したんだろう?
今日流星群とかあったっけ?
「凌斗さん、今日なにかありましたっけ?」
ご飯中に聞くもうやむやに誤魔化されて終わり。
「行ってみればわかるから、楽しみにしてて。」
そう言われてしまってはもうなにも言えない。
仕方ないから、楽しみにだけしておこう。