捨て子の復讐
バイトが終わって、春介は、急いで国会窓口へと向かった。
「なんだ・・これ」
国会窓口は、たくさんの人でごった返している。15歳くらいの人もいれば、30過ぎの
人もいる。仕方なく、順番通り、春介は並んだ。だが、意外にも早く順番が来た。
「あの、高村里佳子というんです。私は、息子の春介です。」
窓口の女は言った。
「そうですか、今、調べますね。えーと、S県在住ですね。今は、n市の高級マンションで、
夫と子供二人で住んでいます。里佳子さんは、ブランド品を身につけて、高級外車で
移動しています。」
「な、なんですって?」
必ず迎えに来ると言っていた、母親は、俺を裏切った。その上、いい生活を・・・。
許せない、許せない・・・!!
強い、強い怒りがこみ上げた。
「絶対、復讐してやる!」
春介は決意した。