捨て子の復讐

バイトが終わって、春介は、急いで国会窓口へと向かった。

「なんだ・・これ」

国会窓口は、たくさんの人でごった返している。15歳くらいの人もいれば、30過ぎの

人もいる。仕方なく、順番通り、春介は並んだ。だが、意外にも早く順番が来た。

「あの、高村里佳子というんです。私は、息子の春介です。」

窓口の女は言った。

「そうですか、今、調べますね。えーと、S県在住ですね。今は、n市の高級マンションで、

 夫と子供二人で住んでいます。里佳子さんは、ブランド品を身につけて、高級外車で

 移動しています。」

「な、なんですって?」


必ず迎えに来ると言っていた、母親は、俺を裏切った。その上、いい生活を・・・。

許せない、許せない・・・!!

強い、強い怒りがこみ上げた。


「絶対、復讐してやる!」


春介は決意した。
< 6 / 16 >

この作品をシェア

pagetop