遠距離恋愛
「えっ?あ…ごめんね!」
『やっぱ勉強にバイトに家事にって疲れるよな。
仕方ないよ、今日は早めに寝ろよ』
「うん…翔もね!」
『俺は平気。茉柚と違って要領いいし?』
「ちょっ、酷いよ翔!」
『ははっ!おやすみ、茉柚』
「うん、おやすみ、翔」
電話を切って、溜息をつく。
ふるふると頭を振って、気合いを入れるために自分の両頬を叩いた。
少し力が強かったようで、「ばしっ」といい音が鳴る。
「いったあ…」
でも、気合いは入った。
「よし!寝る!明日も頑張るぞー!」
浮かんだ不安は、振り切って。