遠距離恋愛
幸せ
新緑が眩しくなってきた頃。
「~♪」
「ご機嫌ね、茉柚」
「あ、おはよう樹!ふふ、わかる~?」
「鼻歌なんて歌ってるし、気持ち悪いくらいにやけてるしね」
「あのねっ、翔が戻ってくるの!ゴールデンウィーク!
大学に入ってから初めて翔に会えるんだよ~!」
「ふふ、なるほどね」
「でねでね、翔がね、4人でごはん食べようって」
「4人?翔くんと茉柚と?」
「樹と雅人くん!」
「せっかく会えるのに…良いの?雅人は喜ぶと思うけど」
「もちろん!翔も2人に会いたがってるし」
「そう、じゃあ雅人に言っておくわ」
久しぶりに、高校時代いつも一緒だった4人で会える。
樹に「はしゃぎすぎてまた風邪引かないようにね」と
茶化される程に、茉柚は浮かれていた。