遠距離恋愛



翔の両親は、とてもいい人だ。

翔の事を愛しているのが伝わるし、
自分の事を受け入れてくれているのもわかる。

だから、翔の家はとても居心地がいい。

自分の家とはまた少し違う賑やかさが楽しく感じる。


「ごめんな、今日。母さん、うるさくて」


翔の腕枕で眠る夜。


「ううん。お母さんとの話楽しいし。それに、やっぱり料理も上手いよね」

「料理なんて慣れよ~とか言ってただろ?

茉柚だってそのうち慣れるよ」


母の口調と声色を真似る翔に、噴き出して笑ってしまった。


「明日は茉柚んちだな。楽しみ」

「私はしょっちゅう行ってるしなあ」



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