遠距離恋愛
染み渡る優しさ
「お疲れさま、茉柚ちゃん」
「…拓未さん…」
「はい、差し入れ」
「…ありがとうございます」
今日は温かいココア。
帰りの時間が被る時、
拓未はいつも何かと"差し入れ"をしてくれるようになった。
「あれからどう?彼氏と」
「…別に…普通ですよ」
「連絡とか取ってんだ?」
「極力、電話もメールもしようって約束なので…」
「約束、ねえ」
感慨深そうに呟く。
「それが束縛にならないといいね」
「!」