遠距離恋愛



慌ててバッグから携帯を取り出す。

メールが一件。



―茉柚、ごめん。

 俺やっぱ、茉柚の事が好きだ。

 会いに行くから、茉柚もまだ俺の事を好きだって思ってくれるなら、
 俺が告白した公園に居て欲しい。


「…ごめんなさい…!私、急いで戻ります!」


傘の中から飛び出し、全力で走る。


「あっ…待ってください!!」


泉の叫びに脚を止め、振り返る。


「私…翔が好きです!!」

「…!」

「でも、振られました」



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