愛言葉


私は耐えられなくなって、

「あの、……先輩は、ご飯食べましたか?」



この空気を変えたくて、話しかけた。



「あ、ゴメンあんちゃん。 もう食べたよ。あんちゃんはもしかしてまだ?」



「あ、いえ。今からです!」


あんちゃん“たち”じゃないだ。ハハッ。



「そっか、ゴメンね呼び止めちゃって。」



「いいえ。大丈夫です。届けてくださってありがとうございます。」



私はぺこりと頭を下げた。




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