炭酸アンチヒーロー番外編
紘斗×まお

はじまりの音

「っと、」

「わ、ごめん、なさい」



前側にあるドアから教室に入ろうとすると、自分の背より明らかに低い何かにぶつかりそうになった。

よく見ればそれは、同じクラスの蓮見が大量のノートを抱えている姿で。



「(……ノートの山が、歩いてる)」



そんなことを思いながら、俺はそのまま自分の席につく。

それにしてもアイツ、今日日直とかじゃなかったような……たまたま先生の近くにいたから頼まれたんだな、気の毒に。

つーか、今日の日直誰だよ。あの状況に気づいて手伝ってやれよ――……って。
< 1 / 43 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop