炭酸アンチヒーロー番外編
悠介×琴里
It is a foul!
日もすでにとっぷり暮れた時刻、並んで部活後の帰り道を歩く、俺と琴里。
付き合ってもいない俺たちがこうしている理由は、いたって簡単。いつもならばもう少し早く帰ることができるマネージャーの仕事が今日は長引いてしまい、中学からの腐れ縁で帰る方向が同じである琴里を、俺が責任を持って送れという先輩命令が下ったからだ。
(あくまで先輩からのお達しだからで、断じてそこに下心などない。)
ぽつぽつと会話をしながらの道中。ふと俺が視線を下げると、琴里の少し開いたかばんから白と黒の物体がのぞいていて。
それを見つめたまま、思わず口を開いた。
「琴里、そのかばんから見えてんの何?」
「え? ……ああこれ?」
言いながら琴里は、ごそごそとかばんからその物体を取り出してみせる。
付き合ってもいない俺たちがこうしている理由は、いたって簡単。いつもならばもう少し早く帰ることができるマネージャーの仕事が今日は長引いてしまい、中学からの腐れ縁で帰る方向が同じである琴里を、俺が責任を持って送れという先輩命令が下ったからだ。
(あくまで先輩からのお達しだからで、断じてそこに下心などない。)
ぽつぽつと会話をしながらの道中。ふと俺が視線を下げると、琴里の少し開いたかばんから白と黒の物体がのぞいていて。
それを見つめたまま、思わず口を開いた。
「琴里、そのかばんから見えてんの何?」
「え? ……ああこれ?」
言いながら琴里は、ごそごそとかばんからその物体を取り出してみせる。