ずっと、大好きだから。
「じゃあ、また明日ね!」
幼稚園の卒園式のあと、
いつも通りに優斗くんが言って。
…そのまま、優斗くんは引っ越してしまった。
家が近いから、引っ越すのはわかると思うけど。
そのとき、あたしは運悪く遠く離れたおばあちゃんの家に泊まっていた。
それも、1人で。
あたしの家は、小学校の上がるまでに引っ越す予定だったから。
そのときに、優斗くんのことを言おうと考えていた。
_優斗くんのことは、何も知らずに。
引っ越しの準備は、ママとパパがするみたいで。
久しぶりに、ママに会ったとき。
「なんか近所の子がお引っ越したみたいよ?それも、にーなと同じ幼稚園だった子みたいだし。確か…城戸優斗くんって言ってたかな。にーな、知ってる?」
「え!?ゆうとくんが…!?」
「あら、知ってる子だったの?」