ずっと、大好きだから。





_そう、あたしは優斗くんのことを何もママに言っていなかった。



優斗くんと



「2人と幼稚園のみんなだけの"秘密"」


って。


だからあたしは指輪のことを聞かれても友達に貰ったとはぐらかしていた。

結婚式のことも。

あたしの家で遊んでいなかったから

ママは知らない。






『優斗くんのことはあとで言おう。』



こんなあたしの甘い考えがいけなかったんだ。




やっぱり、引っ越し先なんて分かんなくて。


ママは、優斗くんのママと話したことなかったみたいだし。




もう、あたしの前から優斗くんは消えてしまっていた。



「ゆうとくん」


もちろん、返事なんてなくて。




笑顔が見れるのは



幼稚園の卒業アルバムだけ。





優斗くんの家だって、空き家になって。



それから長い年月が過ぎても



あたしは……



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