裏面ワールドトリップ
女神の鉄槌
狭い通路の向こうに広がっていたのは――
紫色の空間であった。
「アメジスト」なんて呼ばれる紫水晶があるけれど、この部屋はそういったもので出来ているのだろうか。
入り口で立ち止まり、レニー少尉に言われた通り、中へ入る前に様子を確認する。
部屋の中央に、白い掛け布団の大きなベッド。
その傍らには水晶をカットして作ったと思われるランプが、やはり水晶で出来たサイドテーブルの上に乗っている。
壁に作り付けられたクローゼット。
どの家具や調度品にも、うねうねと曲線的な模様が金色で描かれている。
――なんか……趣味、悪。
モーリッツ4世って、一体どんな奴なんだろう。
ローゼさんは「感じのいい紳士」なんて言ってたから、ひょっとしたら上っ面だけはいい男なのかもしれないけど
このセンスじゃなぁ……。
紫色の空間であった。
「アメジスト」なんて呼ばれる紫水晶があるけれど、この部屋はそういったもので出来ているのだろうか。
入り口で立ち止まり、レニー少尉に言われた通り、中へ入る前に様子を確認する。
部屋の中央に、白い掛け布団の大きなベッド。
その傍らには水晶をカットして作ったと思われるランプが、やはり水晶で出来たサイドテーブルの上に乗っている。
壁に作り付けられたクローゼット。
どの家具や調度品にも、うねうねと曲線的な模様が金色で描かれている。
――なんか……趣味、悪。
モーリッツ4世って、一体どんな奴なんだろう。
ローゼさんは「感じのいい紳士」なんて言ってたから、ひょっとしたら上っ面だけはいい男なのかもしれないけど
このセンスじゃなぁ……。