幸せを君に
柳川は基本2時間滞在する。
本人が何も言わなければ、チェックをかける事もないのに…
「リセさん。すいませんお電話です」
「…誰?」
きっとオーナーだって分かってるけど、あえて聞く。
そうすれば、大抵は柳川の機嫌が悪くならないからだ。
私が離れている間に機嫌が悪くなると面倒な事になってしまう。
「オーナーからです。柳川様、申し訳ございませんが、少しお待ちいただけますか??」
潤は低姿勢のまま柳川に聞く。
柳川は「わかったよ。けどリセ、早く帰ってこいよ。ボーイ、これもう一本」
だんだんと酔い始めている柳川は、キープボトルを持ち上げ催促し出した。
…これは時間の問題だな……
私は潤に柳川を任せ、スタッフルームに向かった。