幸せを君に
「えぇ。店長からやっぱり何も聞いてないですか?」
『あぁ。アイツ知ってて放置してんのか??』
「はい。けど今日が限界ですね。毎回来るたび店の備品壊されて、黒服を殴られてたら働く奴なんて居なくなりますよ?」
『黒服殴られてんのか?何で誰も言ってこないんだ??備品も報告受けてねぇぞ…』
イラつき出したのか、オーナーの声がドンドン低くなっていく。
「それは…オーナーが来たら話します。そろそろ席に戻らないと、また怒りだして暴れるんで。とにかく早く来てくださいね」
私は用件だけを話すと、オーナーの言葉を待たず電話を切った。