幸せを君に
…あぁ~……こりゃあ確実酔っぱらって暴れるパターンだな。
仕方ない。
他のお客に被害が及ばない様にしないと…
「流石、柳川さん!じゃあボーイ呼ぶね?あ、後リセお腹すいたんだ…食べても良い??」
私はお酒が飲めない為、他のもので売り上げを伸ばす。
「いいぞー。好きなモンを好きなだけ頼め」
「フフフっありがとう。柳川さん」
手を上げ、ボーイに合図すると、潤がやってきた。
「失礼いたします。」
片膝を床に着き、私の方に耳を傾ける潤に、注文の書いた紙を渡しながら柳川に聞こえない様に話す。
「オーナーに電話して、私に電話をくれるように言っておいて?それからできるだけ他のお客を早く帰す事と、新規は席を放して」
これだけ言えば、潤の事だ。
私が何を言いたいのか気づいてくれているはずだ。