かけがえのない君のために
高校卒業してすぐに親元を離れて1人暮らしを始めたらしく俺も1人暮らしだから話が合いそう。


なんてこのときの俺はまだそれくらいにしか考えていなかった。



彼女がどんな思いで親元を離れたのか。そして俺が思っている以上に彼女が抱えてる心の闇が深いなんてこと今の俺はまだ知らない。




「そうそう、今日の聖書の宿題やった?」




うちの大学は一応クリスチャンだから必修科目にそれらしきやつが何個かあって中でも聖書の時間っていうのが恐ろしく眠たい。



しかもその担当は寝たりなんてしたら立たせたり講義から出ていけというもんだから必修を落とせない分、



その時間は全く興味のない聖書に没頭しなくちゃいけない。
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