かけがえのない君のために
《未来》

お母さんに言われて傘を持って駅に向かった。


蓮都くんがいるんだからお母さんが行けばいいのに。



お父さんなんて言うかな?


さすがに追い返したりはしないだろうけど無口になったりするかな?


蓮都くんにお母さんと2人で大丈夫?ってメールを送ったのに返事がない。
大丈夫かな?


「あっ、お父さん」


「未来?!迎えに来てくれたのか?」


「うん。紹介したい人連れてきたよ」




絶対お父さんのことだから悲しそうな拗ねた顔をすると思ったのに驚いた顔をした後、私の頭に手を置いて優しく微笑んだ。




「そうか。良かったな」
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